
要旨
Amazon Patent Evaluation Express(APEX)は、裁判所による侵害判断がない段階でも、出品者の売上と商品掲載を直ちに危険にさらし得る制度である。適切に対応するためには、まず、新たな評価手続への参加案内なのか、既存のAPEX IDに基づく権利行使なのかを確認する必要がある。後者では、新たな評価を受ける機会がないまま商品が削除されることもある。出品者は、対象製品と関連記録を速やかに保全し、適用される期限を特定したうえで、主張された特許請求項を限定要件ごとに分析し、事業上の影響を数値化すべきである。評価への参加、和解、確認訴訟、設計変更、販売撤退には、それぞれ異なる費用とリスクが伴う。提訴しても、Amazonによる掲載の維持や復旧が保証されるわけではない。また、特許権者に申立ての撤回を命じる緊急救済を得るには、非侵害について相応の根拠を示すだけでは足りない場合がある。重要なのは、APEXを事業の存続にも関わる特許問題として捉え、プラットフォーム上の期限によって選択肢が失われる前に、法務、技術、業務運営の判断を連携させることである。
はじめに
Amazon Patent Evaluation Expressの通知は、Seller Centralで処理すべき通常の知的財産関連の問い合わせに見えるかもしれない。しかし、対象商品の売上に依存する出品者にとっては、事業の存続にも関わる特許問題である。Amazon Standard Identification Number(ASIN)は、Amazonの商品カタログ上で商品を識別する番号であり、掲載が削除されると、裁判所が侵害の有無を判断する前に販売が中断されることがある。最初に確認すべきなのは、実際に用いられている権利行使の手続である。新たな評価手続への参加案内と、既存のAPEX IDを用いた申立てとでは、利用できる対応策が異なり得るからである。
新たな評価について、Amazonは、中立の第三者である弁護士が米国発明特許(utility patent)に関する紛争を審査する手続と説明している。現在、参加する各当事者側は評価者に直接5,000米ドルを預託し、評価で認められた側には預託金が返還される。Amazonは評価結果に従い、特許権者に有利な判断であれば対象商品を削除し、出品者に有利な判断であれば、その評価に基づく措置を講じない。Amazon, Brand Registry, “Can Brand Registry help with utility patent disputes?,” https://sell.amazon.com/brand-registry (last visited Nov. 2, 2026) [hereinafter Brand Registry].
APEXは、仮差止命令を求める訴訟に匹敵する事業上の圧力を生じさせ得る。ただし、ここで比較しているのは、交渉上の圧力と事業上の結果である。裁判所が仮差止命令の可否を判断する際には、本案で勝訴する見込み、回復不能な損害が生じる蓋然性、当事者間の衡平の比較、公共の利益を検討する。Winter v. Nat. Res. Def. Council, Inc., 555 U.S. 7, 20 (2008). Amazonによる私的な評価手続は、この司法判断の枠組みを採用するものではなく、損害賠償を命じることも、特許を無効にすることも、裁判上の差止命令を発することもない。
したがって、適切な対応は、一般的な否認文を送ることではなく、優先順位を付けた初動対応から始まる。出品者は、通知が実際に求めている行為を把握し、申立て時点の製品と商品掲載の状態を保全し、主張された請求項を限定要件ごとに検証し、失われ得る事業価値を数値化したうえで、評価への参加、交渉による解決、訴訟、販売撤退のいずれを選ぶか判断しなければならない。これらの作業は並行して進める必要がある。対応期間は、一つの作業を終えてから次に着手できるほど長くない。
1 権利行使の手続と適用文書を特定する
新たな評価か、既存のAPEX IDに基づく申立てか。通知と申立ての記録を読み、Amazonが新たな評価への参加を求めているのか、既存のAPEX IDに基づく申立てを審査しているのか、別の特許権行使手続を用いているのかを確認する。APEX IDは、後に他の出品者に対して行う申立てにも利用できる。Kohree事件では、後から対象となった出品者に新たな評価への参加機会が与えられず、既存のIDに基づいて商品が削除された経緯が裁判所によって説明されている。本稿の通知から参加までの期限の説明は、Amazonが実際にその手続を提供する場合に限って適用される。Kohree LLC v. RVLock & Co., No. 1:25-cv-00067-RJS-CMR, slip op. at 3–6 (D. Utah June 1, 2026), https://law.justia.com/cases/federal/district-courts/utah/utdce/1:2025cv00067/156889/76/.
APEXは、発行済みで権利存続期間が満了していない米国発明特許に関する紛争を扱う、Brand Registryの仕組みである。Amazonの公開ガイダンスでは、米国意匠特許、米国外の特許、権利期間が満了した特許、および裁判所または米国国際貿易委員会(ITC)が既に侵害を認める命令を出した案件は対象外とされている。また、関連訴訟が係属している場合、Amazonは評価を開始しない、または中断する裁量を留保している。この対象範囲の確認は重要である。出品者は、対応期間を本案の検討だけに費やす前に、評価の対象となっている特許、特許権者、権利の種類が適切かを確認すべきである。Amazon, Amazon Patent Evaluation Express (APEX) Program, https://sellercentral.amazon.com/seller-forums/discussions/t/03705c02-af92-400b-96a9-fbe3a2833497 (last visited Nov. 2, 2026) [hereinafter APEX Program].
どの文書が適用されるか。新たな評価では、当該案件に適用される通知、そこに組み込まれた手続規定、参加契約、支払指示、評価者の日程表を一体として読む。文書の版を確認し、不整合があれば速やかに書面で明確にする。過去の裁判例や旧版の書式は参考資料であり、進行中の案件における指示に代わるものではない。
過去の手続では、特許権者は一つの請求項を選択し、最大20件の商品掲載を指定できた。SnapRays事件で説明された通知は、評価への参加、紛争の解決、確認訴訟の提起のいずれかを行うために3週間を与え、何もしなければ削除されるとするものであった。これは同事件で裁判所が検討した条件であり、その後のすべての通知に適用される保証ではない。SnapRays v. Lighting Def. Grp., 100 F.4th 1371, 1374–75 (Fed. Cir. 2024).
旧版の手続は書面審理を採用し、ディスカバリーや口頭審理を行わず、特許権者が侵害を立証できる見込みがあるかを判断するものであった。通常、出品者が提出できる反論書は一回に限られ、特許権者の再反論に対してさらに反論する書面(sur-reply)の提出は認められなかった。こうした過去の制約からも、早期の準備が重要であることが分かる。Amazon, Amazon Utility Patent Neutral Evaluation Procedure §§ 1–5, 8 (Feb. 17, 2020), https://amazonsellerslawyer.com/wp-content/uploads/2020/02/Amazon-Utility-Patent-Neutral-Evaluation-Procedure.pdf [hereinafter Archived Procedure].
2 最初の72時間
以下は社内の対応目標であり、Amazonが定める期限ではない。残りの対応期間が短い場合は、作業を前倒しして集中的に進め、対応方針の決定を直ちに上位の意思決定者に付議する。既に掲載が削除されている場合や、既存IDに基づく申立ての場合には、評価への参加を決めるのではなく、直ちに復旧策や訴訟の検討を始める必要がある。
24時間以内。通知と記録を保全し、特許弁護士に依頼し、権利行使の手続を特定し、対外的な期限と提出経路を確認し、法務責任者と事業上の意思決定者をそれぞれ一人定める。裁判手続を利用する可能性については、直ちに検討と準備を開始する。提訴前に、弁護士は管轄を検討し、どの請求を行うか、および特許審判部(Patent Trial and Appeal Board、PTAB)での手続を含めてどの順序で進めるかを決めるべきである。訴状の準備、提出、送達、Amazonへの通知要件への対応にも時間が必要となる。
48時間以内。保険会社と供給業者または補償義務者に通知し、代表的な製品サンプルを確保し、技術資料をまとめ、事業への影響を試算し始める。弁護士が本案を検討している間も、保険約款や契約上の通知要件を満たし、権利を失わないようにする。
72時間以内。暫定的なクレームチャートを作成し、最も有力な防御と不足する証拠を特定し、実行可能な対応策を絞り込む。これらの作業は並行して進める。最終的な侵害鑑定を待ってから、支払権限、訴訟対応の支援体制、和解交渉の窓口を整えるべきではない。
証拠の基礎となる資料を保全する。Seller Centralの通知と関連メッセージを保存する。商品詳細ページ、掲載履歴、画像、A+コンテンツ、バリエーション、取扱説明書、動画、購入者向けの使用説明を、データ出力またはスクリーンショットで記録する。商品掲載を、ASIN、SKU、FNSKU、UPC、型番、ロット、ファームウェア、供給業者、日付と対応付ける。FBAの在庫・仕入記録、部品表、図面、ソフトウェアの各版、包装、品質管理記録、供給業者とのやり取りを保全する。申立て時に実際に販売されていたロットから、代表的な製品サンプルを取り分けて保管する。
弁護士は、訴訟を合理的に予見できる状況かを検討し、必要に応じて証拠保全の指示を出し、関連する電子メール、メッセージ、アカウントデータ、技術記録の通常の削除を停止すべきである。必要な場合には、元の形式のファイルとメタデータも保全する。選択したスクリーンショットだけでは、基礎となる証拠を取りこぼすおそれがある。米国連邦民事訴訟規則37条(e)は、予想される訴訟または係属中の訴訟のために保全すべき電子保存情報が失われた場合を扱っている。Fed. R. Civ. P. 37(e).
特許分析の対象は、関連する時点で販売されていた被疑侵害製品である。商品詳細ページ、ファームウェア、部品、在庫の流れを変更する前に、元の状態を保全する。旧版の手続では、申立て後に製品や商品掲載を操作することは、不利な判断や削除の理由となり得るとされていた。Archived Procedure § 4, at 2.
事業上の影響を数値化する。対象のASINごとに、限界利益、販売順位、レビュー数、広告への依存度、在庫に関する損失リスク、季節性、別商品への移行費用を算定する。バリエーションやセット商品が親商品の掲載に依存していないかを確認する。実質的な設計変更品を発売するまでの期間と、旧製品・新製品の在庫を分離できるかを見積もる。技術的に有力な防御でも、売上規模の小さい商品では費用に見合わないことがある。他方、そのASINが事業の中核であれば、防御に弱点があっても集中的な対応が正当化され得る。
最後に、対応の主導権を保ちながら関係者に通知する。供給業者または製造業者、保険会社、必要な場合には投資家や貸し手、および社内のAmazon運営、技術、財務、広報の各責任者に連絡する。営業担当者には、特許権者と侵害の有無を議論したり、裏付けのない事実を認めたりしないよう指示する。連絡窓口を一人に集約し、証拠の保管場所を一元化し、最新の経過表を一本にまとめる。
3 通知への対応期限と評価手続の期限を管理する
新たな評価では、通常、二段階の期限管理が必要となる。通知への対応段階では、Amazonの通知が認める対応策のいずれかを完了する期限が問題となる。出品者が参加を選択した後は、支払、書面提出、判断、商品掲載に関する措置の期限を管理する。当該通知の締切は、その案件についてプラットフォームが定めるものであり、法定期限や裁判上の期限ではない。本稿で引用する公開資料からは、現在のすべての案件に共通する詳細な日程は確認できない。
起算事由、期限の日時または所定の期間、タイムゾーン、暦日・営業日の別、週末・祝日の取扱い、完了すべき行為、提出経路、受領・受理の証明方法を確認する。通知を最初に閲覧できたことが記録上確認できる時点を、社内の初動対応に限って「0日目」と扱う。正式な起算事由は通知によって決まる。指示が不明確な場合は、考え得る最も早い期限に間に合うよう作業を進めつつ、書面で明確化を求める。
時間に余裕がある場合は、対外的な期限の3~5営業日前を社内の実行可否判断の期限とし、選択した対応を少なくとも24時間前に完了させる。この余裕は、署名、送金確認、現地弁護士の手配、訴状等の提出、法人名や送信の誤りへの対処に必要である。残り期間が短い場合は、可能な限り早く対応方針を決め、直ちに作業を集中的に進める。これらの社内目標によって、正式な対応期間が延びるわけではない。
必要な契約書、支払、申立ての撤回、裁判所への提出、Amazonへの通知が、指定された経路で受領されたことを示す書面を確保する。訴状案、弁護士への指示、処理中の送金、未回答のサポート依頼、和解交渉中という事情だけでは、必要な行為の完了を証明できない。問い合わせや特許権者の同意によって、Amazonの期限が停止すると考えてはならない。期限延長に依拠できるのは、Amazon、または適用される指示が明示的に権限を与えた者による確認がある場合に限る。
4 四つの戦略的選択肢から対応を選ぶ
実務上の選択肢は、評価への参加、交渉による解決、訴訟、販売撤退である。複数の選択肢を並行して準備できるが、評価への参加はAmazonがその機会を提供している場合に限られる。既に削除されている場合は、新たな評価を受けられると決めつけず、復旧に必要な条件を確認する。
選択肢 | 適している場合 | 主な負担とリスク |
評価に参加する | 評価への参加機会があり、防御の根拠を明確に説明でき、ASINを守る事業上の価値がある。 | 預託金、短期間での証拠提出、防御事由の制限。 |
交渉で解決する | ライセンス、申立ての撤回、在庫販売の猶予、設計変更によって事業の継続を確保できる。 | 時間的制約、合意の対象範囲の漏れ、交渉上の不利。 |
訴訟を提起する | 掲載が事業の存続に不可欠である、または裁判で認められる防御を十分に主張する必要がある。 | 反訴、ディスカバリー、差止めのリスク、費用、法廷地をめぐる紛争。 |
削除を受け入れる | 利益が小さい、代替が可能、または防御費用に見合わない商品である。 | 販売順位と売上の喪失。他の販売経路でも特許上のリスクが残る可能性。 |
評価への参加によって、Amazon上の掲載に関する判断を得ることができ、連邦裁判所で争わずにASINを維持できる可能性が残る。請求項の限定要件の欠如を明確に示すことができ、実際の製品構成を信頼できる記録で立証できる場合に、最も合理的な選択となる。預託金、法務・技術対応の費用、販売中断のリスク、評価の結果にかかわらず後に訴訟となる可能性を見積もる。
直接交渉による解決には、ライセンス、特定の製品について権利行使しない旨の約束、対価を伴う申立ての撤回、在庫販売の猶予期間、書面で確認された設計変更などがある。「解決に向けて協議中」と記載した事業上の電子メールだけでは足りない。誰が申立てを撤回するのか、Amazonにどのように通知するのか、対象となるASIN、型番、関連会社、販売経路は何か、過去の販売や実質的な設計変更品も合意に含まれるのかを特定すべきである。
確認訴訟を提起すれば、請求項の解釈や、通常APEXでは判断されない防御を含め、裁判手続で争うことができる。また、Amazonによる評価の取扱いに影響を及ぼす可能性もある。しかし、これは特許訴訟を開始することであり、評価に対する上級の不服申立てではない。特許権者は侵害の反訴を提起し、仮差止命令を申し立て、ディスカバリーや損害賠償を求めることができる。法廷地、裁判地、PTAB手続との順序、保険の検討を、直ちに行う必要がある。
製品が販売終了に近い、限界利益が低い、在庫が少ない、または権利上の問題を回避できる代替品が用意されている場合には、削除を受け入れることが合理的な場合もある。ただし、期限を失念した結果ではなく、意識的な事業判断でなければならない。Amazonからの削除によって、他のマーケットプレイス、卸売経路、自社直販サイトで販売するための特許ライセンスが得られるわけではない。
5 請求項を軸に侵害分析を組み立てる
特許の保護範囲は、発明の名称、抽象的に捉えた図面、特許権者の製品構想そのものによって決まるわけではない。侵害の成否は請求項に基づいて決まる。文言侵害が成立するためには、主張された請求項のすべての限定要件が、被疑侵害製品または方法に存在しなければならない。したがって、緊急時の分析も、製品の外観がなぜ異なるかという説明ではなく、クレームチャートの作成から始めるべきである。35 U.S.C. § 271(a); Southwall Techs., Inc. v. Cardinal IG Co., 54 F.3d 1570, 1575 (Fed. Cir. 1995); Warner-Jenkinson Co. v. Hilton Davis Chem. Co., 520 U.S. 17, 29 (1997).
対象の請求項を個々の限定要件に分解する。次の列に、特許権者が主張すると考えられる根拠を記載する。第3列には、出典を付して被疑侵害製品の実際の構造や動作を記録する。第4列には、出品者が主張する請求項の解釈と、その裏付けとなる証拠を示す。第5列には、欠けている限定要件や争いのある事実を記載する。実質的に異なるASINについては、それぞれ別に同じ分析を行う。「追加機能がある」「独自に開発した」「模倣していない」という説明は、通常、すべての限定要件が満たされるかという問題への回答にはならない。
請求項の解釈は、請求項、明細書、出願経過を基礎とすべきである。辞書や専門家の意見は、これらの内在的証拠に比べて補助的な位置付けとなる。出願経過には、権利範囲を狭める補正や、より広い範囲を明確かつ疑いなく放棄した記録が含まれていることがある。こうした資料により、見かけ上の製品の違いを、結論を左右する限定要件の欠如として示せる場合がある。Phillips v. AWH Corp., 415 F.3d 1303, 1312–17 (Fed. Cir. 2005) (en banc); Omega Eng’g, Inc. v. Raytek Corp., 334 F.3d 1314, 1323–26 (Fed. Cir. 2003).
均等論によっても防御が維持できるかを検証しなければならない。限定要件を文言上満たさない部品であっても、実質的に同じ機能を、実質的に同じ方法で果たし、実質的に同じ結果を得るとして侵害が主張されることがある。ただし、出願経過禁反言や、限定要件を実質的に消去してはならないという原則などの制約がある。文言の違いを見つけたところで止まる反論は、十分に強固ではない可能性がある。Warner-Jenkinson, 520 U.S. at 29–30, 39–40; Festo Corp. v. Shoketsu Kinzoku Kogyo Kabushiki Co., 535 U.S. 722, 733–34, 740–41 (2002).
方法の請求項については、各工程を実施する個人または事業体を対応付け、関連する動作をソフトウェアがどのように実行するかを確認する。直接侵害の成立には、原則として、適用される法理の下で、すべての工程が一つの事業体によって実施されるか、その事業体に帰属すると認められる必要がある。最後の工程を顧客が行うというだけで、非侵害になるわけではない。直接侵害と、必要な認識・意図が立証されれば、使用説明や広告が誘引侵害の根拠となることもある。Limelight Networks, Inc. v. Akamai Techs., Inc., 572 U.S. 915, 921–22 (2014); Akamai Techs., Inc. v. Limelight Networks, Inc., 797 F.3d 1020, 1022–23 (Fed. Cir. 2015) (en banc); Global-Tech Appliances, Inc. v. SEB S.A., 563 U.S. 754, 766 (2011).
証拠は、評価者が理解・確認しやすい形にする。技術上の各説明に、ページ番号付きの取扱説明書、注記を付した写真、ソースコードの抜粋、CAD図面、試験結果、真正性を確認できる業務記録などを対応付ける。使用する証拠形式が現行の手続で認められるかも確認する。旧版の規則では、現物の証拠提出は認められていなかった。供給業者から技術的な陳述書を受け取った場合は、実際に出荷された製品と整合するかを検証する。説明書や商品掲載と矛盾する断定的な陳述書は、陳述書がない場合よりも不利益を生むことがある。Archived Procedure § 3, at 2 (excluding physical exhibits under that version).
6 APEXで認められる防御の制限を踏まえる
裁判では、被疑侵害者は、非侵害、無効、権利行使不能、ライセンス、消尽その他の問題を主張できる。これに対し、過去のAPEX手続で認められた防御は限定されていた。請求項の限定要件が欠けているという主張に加え、所定の判断機関が既に行った無効・権利行使不能の判断、または被疑侵害製品もしくは物理的に同一の製品が、その特許の最先の有効出願日の1年以上前に販売されていたことを示す、独立に検証可能な証拠に依拠することが認められていた。Archived Procedure § 4, at 3.
最後の防御はAPEXに特有の簡略な仕組みであり、裁判所が35 U.S.C. § 102に基づいて行う無効の分析全体に代わるものではない。旧版の手続は、販売日に関する単なる陳述書や主張ではなく、Amazon上で確認できる販売日や保存されたウェブページなどの客観的資料を求めていた。この防御を検討する場合には、日付だけでなく、製品が同一であることも慎重に保全・立証すべきである。外観が似ているだけの先行製品は、「物理的に同一」とはいえない可能性がある。Archived Procedure § 4, at 3; 35 U.S.C. § 102.
先行技術に基づく通常の無効主張は、所定の判断機関が既に判断を下している場合を除き、過去の評価者の審査対象ではなかった。また、ライセンス、消尽、権利帰属、衡平法上の防御が裁判では重要となるからといって、評価者も判断すると考えてはならない。権限に基づく販売によって、連邦法上、特許権が消尽する場合はあるが、公表されたAPEX手続では消尽は防御として列挙されていなかった。こうした問題は、申立ての撤回要求、和解、司法上の救済を求める根拠として利用できる場合がある。Impression Prods., Inc. v. Lexmark Int’l, Inc., 581 U.S. 360, 370–71 (2017); Archived Procedure § 4, at 3.
まず、結論を左右する最も明確な限定要件の欠如を示す。有力な非侵害の主張を、十分に詰めていない無効論の中に埋もれさせたり、評価者が担当範囲外の防御も判断すると考えたりしてはならない。
7 評価者とその後の手続を見据えて書面を作成する
効果的なAPEX反論書は、評価者が判断すべき事項を軸に構成する。冒頭で、対象の請求項、被疑侵害製品の構成、その製品が満たさない一つか二つの限定要件を簡潔に示す。次に、請求項の解釈を述べ、内在的証拠と結び付け、正確な証拠番号・該当箇所を示して製品の事実を立証する。特許権者の最も有力な均等論や間接侵害の主張にも正面から対応する。最後に、求める結論と、ASINごとの簡潔な当てはめを示す。
ページ数の制限がある以上、量よりも取捨選択が重要となる。旧版の手続は、出品者の反論書をダブルスペースで15ページ以内とし、クレームチャートと証拠資料はページ数に算入せず、出品者による追加の再反論書の提出は認めていなかった。現在のページ数の数え方、ファイル名、提出可能な証拠、リンク、送信方法、支払が有効となる時点に関する規則を確認する。提出上の不備を修正できるだけの余裕を持って送信する。Archived Procedure § 3, at 1–2.
署名前に参加契約を読む。旧版の書式には、秘密保持義務、その後の手続で評価に関するディスカバリーを求めることへの制限、請求権放棄、責任制限、第三者受益者に関する条項、契約紛争に関するワシントン州法およびキング郡の裁判所の指定が含まれていた。実際の現行条項を確認し、参加契約をめぐる紛争と、基礎となる特許訴訟とを区別する。Amazon, Amazon Utility Patent Neutral Evaluation Agreement §§ 2–3, 5 (Feb. 17, 2020), https://amazonsellerslawyer.com/wp-content/uploads/2020/02/Amazon-Utility-Patent-Neutral-Evaluation-Agreement.pdf.
秘密保持と、証拠法上の秘匿特権は同じではない。APEXで提出した資料が当然に公開の裁判資料になると考える必要はないが、技術上の説明や請求項の解釈に関する立場が、その後の戦略を制約し得ることを念頭に置いて書面を作成すべきである。販売、認識、模倣、製品の同一性、将来の設計について、不必要に認める記載を避ける。契約上の秘密保持義務を守りつつ、予定するPTAB申立てや連邦地裁への訴状との整合性を確保する。
8 供給業者 保険 補償の問題を並行して処理する
マーケットプレイスの出品者には、対象製品を自ら設計・製造していない者も多い。その事実だけで侵害を否定できるわけではないが、誰が証拠を提供し、誰が費用を負担するかには影響する。仕入、製造、プライベートブランド、プラットフォーム関連サービスの契約を直ちに確認する。補償の対象は提起された訴訟だけか、マーケットプレイス上の申立てや削除も含むか。防御を指揮するのは誰か。和解に同意が必要か。弁護士費用、売上損失、販売できなくなった在庫、回収、設計変更の費用は対象か。間接損害等の免責条項によって、最も重要な損失が除外されていないか。
適用があり、契約によって排除されていない場合、U.C.C. § 2-312(3)は、その種類の商品を通常取り扱う商人である売主に対し、正当な権利侵害の請求を受けない商品を引き渡す旨の担保責任を課し得る。買主が仕様を提供した場合には、責任分担が変わり得る。準拠法、通知、防御の引受けを求める手続が重要となる。U.C.C. §§ 2-312(3), 2-607(3)–(5) (Am. L. Inst. & Unif. L. Comm’n 2022). APEXは訴訟ではないため、訴訟だけを対象とする防御引受けの条項が適用されると決めつけてはならない。速やかに書面で通知し、権利を留保し、技術協力と補償を求め、可能な限り防御の指揮に関する条項を遵守する。この議論によってAmazonへの対応期間を使い切ってはならない。
保険の検討も具体的に行う。知的財産に関する免責、広告による権利侵害等に関する補償条項、通知要件、弁護士選任への同意、免責金額、プラットフォーム上の手続が保険上の「請求」に該当するかを確認する。APEX自体が補償対象でなくても、同じ申立てが補償対象の訴訟に発展することはある。通知の遅延によって、回避できたはずの別の紛争を生じさせないようにする。
9 確認訴訟とPTAB手続の順序を検討する
SnapRays事件で、米国連邦巡回区控訴裁判所は、同事件の事実関係の下では、特許権者によるAPEX申立てに基づき、ユタ州で特定対人管轄権を行使できると判断した。特許権者は、ユタ州の出品者の特定の商品掲載を対象とし、削除の危険は同州におけるその出品者の活動に影響していた。同裁判所は、対応しなければ自動的に事業上の不利益が生じる権利行使の仕組みを、通常の警告書とは区別した。SnapRays, 100 F.4th at 1375–79. 米国最高裁判所は、2025年3月24日に裁量上訴の受理申立てを認めなかった。Lighting Def. Grp. v. SnapRays, 145 S. Ct. 1424 (2025) (mem.).
SnapRays判決は出品者に有用な交渉材料を与えるが、都合のよい本拠地の裁判所を常に利用できることを保証するものではない。製品の設計、管理、販売促進、在庫管理、販売がどこで行われているか、誰がどこでAmazonアカウントを管理しているか、削除の危険がどこの業務に影響するかなど、管轄を基礎付ける事実を主張すべきである。同控訴裁判所は、特定の商品掲載の削除を通じて、その地域の活動に影響を与える形で法廷地を標的とする場合に理由付けを限定している。外国の出品者には、同様の米国内の「本拠地」がないこともある。SnapRays, 100 F.4th at 1379.
Amazonの本社がワシントン州にあるというだけで、同州が特許権者に対する対人管轄権を有するわけではない。Good Life Wholesale事件では、出品者がワシントン州における対人管轄権を立証できなかったため、裁判所は欠席判決の申立てを認めなかった。これは対人管轄権に関する判断であり、便宜を理由とする移送の判断ではない。Good Life Wholesale LLC v. Jiao, No. 2:25-cv-02099-JNW, slip op. at 4–8 (W.D. Wash. July 22, 2026), https://law.justia.com/cases/federal/district-courts/washington/wawdce/2:2025cv02099/354277/11/.
対人管轄権は、満たすべき要件の一つにすぎない。現実の紛争、原告適格、適切な裁判地、適法な送達を確保する必要がある。APEX申立ては当事者間の具体的な対立を示し得るが、個別の事実関係が、適用される確認訴訟の要件を満たさなければならない。MedImmune, Inc. v. Genentech, Inc., 549 U.S. 118, 127 (2007); SanDisk Corp. v. STMicroelectronics, Inc., 480 F.3d 1372, 1381 (Fed. Cir. 2007). これとは別に、28 U.S.C. § 1404(a)に基づき、当事者等の便宜のために事件が移送されることもある。Jiujiang Xiangmojin事件では、ワシントン州の裁判所が、外国の出品者による確認訴訟をニューヨーク東部地区連邦地方裁判所へ移送した。Jiujiang Xiangmojin Trading Co. v. Interlink Prods. Int’l Inc., No. 2:24-cv-02034-LK, 2025 WL 2966307 (W.D. Wash. Oct. 21, 2025).
PTAB手続との順序にも落とし穴がある。当事者系レビュー(inter partes review、IPR)が現実的な選択肢である場合、IPRの申立て前に特許の有効性を争う民事訴訟を提起すると、35 U.S.C. § 315(a)(1)によってIPRの開始が妨げられることがある。無効を主張する反訴は別の扱いとなり、侵害訴状の送達によっては、同条(b)の別個の1年間の申立期間が進行し始める。したがって、出品者は無効確認の請求を機械的に加えるべきではない。戦略に応じ、先にIPRを申し立てる、非侵害のみを求める確認訴訟を提起する、または裁判で両方の問題を争うことが考えられる。この順序の判断も、緊急時の期限管理に組み込む必要がある。35 U.S.C. § 315(a)(1), (a)(3), (b).
訴訟を開始すると、リスクの内容も変わる。特許権者は反訴を提起し、ディスカバリーや損害賠償を求め、仮差止命令を申し立てることができる。APEXに関連するある紛争では、裁判所が特許権者の申立てを認め、出品者に対する暫定的救済を与えた。この事例は、そのリスクを示している。9878866 Canada Inc. v. Intake Breathing Tech., LLC, No. 1:25-cv-02443-RBW, slip op. at 6–8, 38–39 (D.D.C. Apr. 27, 2026), https://law.justia.com/cases/federal/district-courts/district-of-columbia/dcdce/1:2025cv02443/283108/41/.
APEX通知の受領によって、対象特許を認識していたことが示される場合はあるが、認識だけで故意侵害が成立するわけではない。弁護士の鑑定意見を取得しなかったこと自体を、故意侵害や誘引侵害の立証に用いることもできない。販売継続のリスクを検討し、理由に基づく対応を記録する。Halo Elecs., Inc. v. Pulse Elecs., Inc., 579 U.S. 93, 103–05 (2016); Bayer HealthCare LLC v. Baxalta Inc., 989 F.3d 964, 988 (Fed. Cir. 2021); 35 U.S.C. § 298.
Amazonの公開ガイダンスでは、関連訴訟が係属している場合、評価を開始しない、または中断することがあるとされている。これは裁量を示す表現である。訴訟を選ぶ場合は、訴状を提出し、指定された経路でAmazonに通知し、対象ASINの取扱いについて書面の確認を得る。提訴しただけで、掲載の維持や復旧が保証されるわけではない。Amazon, APEX Program.
10 和解と設計変更を実務上も有効なものにする
APEXの圧力の下で成立する和解は、商品掲載の問題と特許の問題の双方を解決するものでなければならない。少なくとも、対象となる特許請求項、製品、ASIN、型番、関連会社、地域、販売経路を定義し、過去の販売の取扱いと請求権の免除、費用負担、秘密保持、誹謗中傷の禁止を定め、誰が、いつ、どの形式でAmazonに通知するかを明記する。現在のASINだけに限定された権利不行使の約束では、実質的に同一の製品に後に新たな商品掲載が付された場合に対応できないおそれがある。
設計変更では、適切な請求項の解釈に基づき、均等論および適用される間接侵害の法理も含め、関連する請求項の侵害を回避しなければならない。特許法は、適法な設計回避を奨励している。State Indus., Inc. v. A.O. Smith Corp., 751 F.2d 1226, 1235–36 (Fed. Cir. 1985). まず、被疑侵害製品を保全する。変更品には、新たな設計改訂番号、部品表、ファームウェアの版、供給業者への指示、品質管理試験、切替日を設定する。旧製品と新製品の在庫を分離し、混在出荷を防ぐ出荷管理が機能することを確認する。発売前に、新たなクレームチャートを作成する。
同じ被疑侵害製品を出荷し続けながら、画像、ラベル、ASINだけを変更しても、設計回避にはならない。評価において不利な推認を招き、プラットフォームの規制を回避する行為と見なされるおそれがある。他方、実質的な設計変更を行った場合にも、新たな掲載から旧製品が出荷されては意味がない。法的な根拠、設計上の変更、業務運営の計画、Amazonの商品カタログ上の記録を整合させる必要がある。
11 評価結果の意味と掲載復旧の選択肢を理解する
出品者に有利な判断となれば、Amazonはその評価に基づく措置を講じず、評価者は出品者の5,000米ドルの預託金を返還する。これは商品掲載の維持にとって重要な結果である。しかし、裁判所による非侵害確認ではなく、特許を無効にするものでも、特許権者による後の提訴を妨げるものでもない。Amazon, Brand Registry.
特許権者に有利な判断となれば、Amazonはその方針に従って対象商品を削除する。評価者が判断したのは、特許権者が侵害を立証できる見込みがあるという点にとどまる。その結果によって損害賠償が命じられることはなく、他の販売経路での販売が当然に差し止められることもない。ただし、販売を続ければ、訴訟上のリスクが残り、または増大する可能性がある。Amazon上で問題が終わったと考えず、販売経路、在庫、設計変更、和解を直ちに再検討すべきである。
Amazonの基準を満たした場合、特許権者にはAPEX IDが付与され、評価で認められた案件のIDを後の申立てに利用できることがある。これは条件付きのプラットフォーム上の権利行使であり、あらゆる製品に通用する裁判所命令ではない。既存IDに基づく権利行使に直面した出品者は、申立てを入手し、その前提となった製品構成と主張された請求項を特定する。撤回や復旧を求める際の根拠となる技術的な相違点を保全する。Amazon, Brand Registry; Kohree, slip op. at 3–6.
旧版の手続には、評価者による再審査の仕組みはなかった。また、特許権者に有利な判断については理由を示さず、出品者に有利な判断についてのみ簡潔な理由を示すこととしていた。そのため、評価結果自体から、その後の検討に利用できる情報は限られる。同手続は、評価結果と抵触する裁判所命令の提出を認め、訴訟や仲裁で得た判決・命令が、Amazonの方針に従った再掲載申請を支える可能性も想定していた。しかし、これらによって復旧が自動的に認められるわけではない。Archived Procedure §§ 5, 8, at 3–4.
本案の判断、申立て撤回の命令、Amazonによる掲載復旧は、それぞれ別の目標である。確認訴訟では、当事者の法的権利について裁判所の判断を求める。特許権者に申立ての撤回を命じる申立ては、積極的な作為を求める緊急救済である。Amazonが掲載を復旧するかどうかは、さらに別のプラットフォーム上の手続となる。弁護士は、具体的にどの救済が必要か、誰に対して得られるか、実際にどう実施するかを明確にすべきである。
Kohree事件では、連邦地裁は、Amazonへの特許侵害申立ての撤回を命じる仮差止命令について、申立てが客観的に根拠を欠き、悪意に基づくことの高度な疎明を求め、救済を認めなかった。したがって、この救済を得るには、非侵害について相応の根拠を示すだけでは足りない場合がある。これは、求められた救済に関する同地裁の法適用であり、非侵害確認を得るために一般的に悪意の立証が必要だという意味ではない。Kohree, slip op. at 8–18 (applying GP Indus., Inc. v. Eran Indus., Inc., 500 F.3d 1369, 1373–74 (Fed. Cir. 2007)).
不利な評価結果や既存IDに基づく削除を受けた後は、和解と申立ての撤回、適切な裁判上の判断や命令、実質的な設計変更、販売撤退を検討する。提案する対応策を、Amazonが示す復旧要件と対応させる。手続が続く間も、技術・事業上の証拠を保全する。訴訟が係属していることも、差止命令を申し立てたことも、救済を認める命令を得たこととは異なる。
12 申立てを受ける前からリスクを低減する
最も効果的なAPEX対応は、申立てを受ける前から準備されている。特許が密集する分野で製品を発売する出品者は、とりわけ主力商品や長期間販売する商品について、リスクに見合った実施自由性調査(freedom-to-operate review)を行うべきである。記録は、あらゆる特許紛争を予測するものである必要はない。調査対象の機能、把握した特許、最も近いリスクに関するクレームチャート、侵害を避けるための設計上の選択、供給業者の表明、検討日と対象構成を記録すべきである。
契約には、マーケットプレイス上の権利行使への対応を明記する。事業上合意可能な範囲で、供給業者に技術記録の保全、迅速な協力、関連する特許・ライセンスの開示、適切な保険の維持、訴訟だけでなくプラットフォーム上の申立てについても補償することを求める。防御の指揮、和解への同意、証拠へのアクセス、設計変更義務、販売できなくなった在庫についての救済を定める。幅広い補償条項があっても、証人や技術資料を提供する義務がなければ、短期間の評価では実効性に乏しいことがある。
業務上の管理も重要である。製品仕様、商品掲載の保存記録、説明書、ファームウェア、部品表、ロット追跡情報、代表的なサンプルを、版を管理して保管する。発売前と初回販売時の証拠を、検索可能な保管場所にまとめる。実質的な製品改訂は、在庫・商品カタログの管理上も区別する。対応チームに参加する役員、技術者、供給業者、保険会社、弁護士をあらかじめ把握しておく。緊急対応手順を整備すれば、期限が数週間、あるいはそれより短い場合にも、数日を節約できる。
申立てを事業の存続に関わる特許問題として扱う
まず、権利行使の手続と、現時点でAmazonが求めていることを確認する。被疑侵害製品の構成と基礎資料を保全し、請求項と実際の製品の事実を対比し、事業上の影響を数値化したうえで、残されている選択肢を選ぶ。新たな評価では、通知への対応、支払、書面提出のすべての期限を守る。既存IDに基づく権利行使や既に完了した削除の場合には、実際の復旧要件と、裁判所から現実的に得られる救済の検討に直ちに集中する。
直ちに問うべきなのは、単に「この特許は有効か」ではない。「対象の請求項がこのASINの製品をカバーするためには、何が満たされなければならず、適用される期限までに何を立証できるか」である。それを踏まえて、評価への参加、交渉による解決、確認訴訟による救済、設計変更、販売撤退を比較し、対応しなかったためにAmazonが処理を決めてしまう前に判断する。